まきでら 長谷寺 仁王像調査

高知県香南市夜須町羽尾にあります 「まきでら 長谷寺」 の仁王像は2020年夏お寺を離れ、よしだ造佛所へと移動され 仏師 吉田様により修復作業がスタートしました。
前回の修復は約160年前だっと伺っております。
今回の修復期間は4年間を予定しているそうです。
解体されますと以前のお姿を見ることはなくなりますので、3Dスキャンをさせていただき3Dデータ化を行いました。
長い月日、風雨にさらされながらお寺や地域の方々を見守られたお姿は損傷が激しい状況でした。
損傷が激しい部分もそのまま、ありのままのお姿を3Dデータとして記録、保存させていただきました。
3Dスキャンしたデータを調整する中で隆々とした筋肉や力強い目など、その時代の彫刻の特徴が表現されており緊張しながら3Dデータに触れてました。
下記は仁王像 阿形、吽形の3Dデータになります。(再生してご覧ください)

高知県香南市夜須町羽尾 まきでら長谷寺 仁王像 阿形 3Dデータ
高知県香南市夜須町羽尾 まきでら長谷寺 仁王像 吽形 3Dデータ


それから2年、昨年11月上旬 高知大学 松島朝秀准教授(文化財保存)、東北大学植物園の大山幹成助教授(木材組織学)により、像裏面の木材を採取し科学分析での調査が実施されました。
この度の調査結果から、顔の部材が鎌倉期のヒノキであることがわかったようです。
これにより以前は室町時代に作られたのでは?と推測されていましたが、製作時期が大きくさかのぼるとみられるようです。

3Dデータを活用する(仕事とする)私にとっては素晴らしい経験をさせていただきましたことを感謝いたします。
そして、このように地域にある文化財のデジタル化に取り組み、3Dデータを地域の歴史を紐解くツールとして活用することで後世に継承するという取り組みを知っていただけるよう続けていきたいと思います。
そして、吉田様により修復された「令和の仁王像」とお会いできる日を心待ちにしています。

(記事一部 読売新聞 高知より抜粋)


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